7月9日 めむろ西子どもセンターで ふれあい体験

 帯広市の隣接町=芽室町の学童保育施設「めむろ西子どもセンター」で、馬とのふれあい体験事業を行いました。同センターでは、毎年、学童施設に通う子供たちのために様々な学習的イベントを実施していますが、今年度は、当会の協力を得てミルキー馬車を同センターに招きました。学校から帰って同センターに来た児童たちはミルキーの到着を今か今かと待ちわび、いよいよグランドに馬車をひいたミルキーが現れると、興奮の絶頂。「馬の周りでは大きな声を出さない」という約束を守るのが大変な様子でした。
 センターのグランドは、かなり小さくアッという間に馬車が一周してしまうため、鈴木調教師が大サービス。80名の児童が満足するよう、何周も馬車で周回してくださました。
 また、西子どもセンターには、老人福祉施設「ふたば」(正式名称「小規模多機能型居宅介護事業所」)が隣接しているため、この日は、5名のおばあちゃんたちも馬車体験に参加してくれました。乗車されたのは要介護の方ばかり……でしたが、昔懐かしい馬車に乗って、「私ら、毎日、馬車に乗ったもんだよ」「ずっと馬と暮らしてたんだから」と若やいだ声で元気にお話してくださいました。
 福祉方面での活動にも積極的に取り組もうという方針の当会ですが、今回は、思わぬところで高齢の方と出会うことが出来ました。これも馬や厩舎関係者の方々のお蔭と改めて感謝した次第です。

ミルキー馬車がグランドに現れると子供たちは大はしゃぎ
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馬車の後の乗馬体験では「降りたくなーい」という子たちも……
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高齢の方々にも、懐かしい馬車の乗り味を楽しんでいただきました
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7月2日 上美生中学校出前授業

 大変遅くなりましたが、7月2日の出前授業についてご報告申し上げます。

 今年で3年目となった芽室町立上美生中学校での出前授業。当会出前授業の中では唯一の中学生対象授業ですが、この日は、3年生・社会科特設授業として2時間目から4時間目まで計3コマを使った授業に取り組みました。
 授業プログラムは例年とほぼ同様、以下のように実施いたしました。
  2時間目 座学「ばんえい競馬と十勝 ~開拓から共に歩んだ馬~」(歴史・公民)
  3時間目 体験学習(観察、運搬体験)
  4時間目 まとめ学習(学習のまとめと発表)

 2時間目、当会・旋丸専務理事による座学では、馬を切り口として歴史・公民などで学習する北海道開拓からの戦後機械化の歴史や経緯を学習してもらいましたが、3時間目は、それら歴史を担った馬達の能力を実際に馬車に乗って体感。更に、これらの授業について、生徒各自が考察を深めるために、4時間目は社会科担当の山崎先生の進行で、まとめの学習が行われました。
 上美生中学校は小規模校であるため、この日、授業を受けた3年生は8名と少人数でしたが、それだけに、体験学習も、まとめ学習での発表も、各自、じっくりと時間をかけて取り組むことができ、例年にも増して充実した出前授業となりました。
 また、今年も、授業やばんえい競馬についての感想や意見をレポートとして提出してもらいました。中学生ならではの率直な提案や、素朴なだけに手厳しい意見など、競馬関係者にとっては見えにくい「足元」を照らす意見も多く書いてもらいました。それらを我々は真摯に受け止め、ばんえい競馬について今一度、しっかりと考えて行きたいと思っています。

[以下、上美生中学校3年生の感想の一部]
1.「ばんえい競馬と十勝」の講座でわかったこと
 ・馬が色々な用途で活躍していたこと。
 ・高度経済成長により機械化が進み、馬が不用になってしまったこと。
 ・ばんえい競馬は普通の競馬と違って、昔、馬が生活で使われていた名残が残っている歴史的なものだとわかりました。
 ・馬が減ったのは昭和40年で、それまでは十勝にもたくさんいたことがわかりました。

2.「体験学習 ~競走馬と触れ合おう」でわかったこと、感想
 ・馬でも、あせもかくし、風邪もひくし、お腹もいたくなるのだと知りました。
 ・たづな一本で馬を繰っているのがすごいと思った。
 ・かなりの重さの物でも動かせること。
 ・今と違って昔は砂利道だから安定感がない所を重いものを引っぱったのがすごいと思った。

3.「ばんえい競馬」についての意見
 ・ばんえい競馬はタダのギャンブルではないから、歴史を残す大事な役割があると思います。
 ・黒字が保てるなら存続に賛成です。赤字を継続していたら財政がやばくなるから、あまりよくないと思います。
 ・とかちむらが結構目立ちにくいので、もう少し目立つようにした方が良いと思う。
 ・色々な学校や施設など馬との交流の場を広げて、ばんえい競馬に興味をもってもらう。
 ・上美生だけではなく他の学校や保育所などにいって、馬のことを知らない人に伝えて欲しいと思った。大変だと思いますが。

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ふれあい体験の後は、馬文化やばんえい競馬についてのレポートを一生懸命書いてくれました
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[「上美生中だより」にも掲載していただきました]
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5月31日~ 「左馬」の大書を展示

 リッキーハウス前の展示コーナーに「左馬」の大きな書を展示いたしました。
 70センチ四方の、この書は、陸別町在住の書家・坂井友子さんの作品。大口騎手のお父様のお骨折りで、当会に寄贈いただきました。
 開催日には、展示しておりますので、是非、帯広競馬場にご来場の上、悍馬を思わせる野性的な筆致の中にも女性らしい気品も併せ持つ魅惑の書をご堪能ください。

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5月27日(火) 啓西小学校・総合学習協力

 帯広市立啓西小学校が帯広競馬場の畑づくりに取り組んで今年で3年目。本年度も、ばんえい振興室、山路工業のご協力の下、3年生56名が総合学習に取り組みます。
まず、今年度最初の同学習として、この日は、競馬場内馬場の畑に、ジャガイモ、大豆、ヒマワリを播種。山路工業からプレゼントされた馬糞堆肥を見て、「え~、馬のフンで作物が出来るの?」と驚く子や、調教中の馬を遠くに眺めながら「あ! 馬だ!」「競馬場だもん、当たり前だろ」と、はしゃぐ子たちなどなど。土の感触や馬の匂いを実感しながらの楽しい授業となりました。

まずは種イモ播き。大きな種イモを順番に畑に置いて行く児童たち
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厩舎を背景に、一列に並んで大豆播き。
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5月24日 平成25年度定期総会開催

 5月24日10時より、帯広競馬場会館にて平成25年度定期総会を開催いたしました。
 以下のような議事が行われましたので、ご報告申し上げます。

(以下、議事録の要約)
第1号議案平成25年度事業報告の件 並びに 第2号議案平成25年度決算報告の件
 議長は、第1号議案、第2号議案の関連性を鑑みて、両議案について一括して事務局からの説明を求め、事務局から以下の説明がなされた。
 第1号議案平成25年度事業報告については、リトル・ダービー、十勝学園が中止されたこと、ばんえい支援事業の一環として、東京競馬場でトークショーなどのイベントを実施したことが報告された。その他の事業については、年度当初の事業計画に沿って実施された。
 第2号議案平成25年度決算報告については、景気の影響などもあり物販は予算を上回る売り上げが得られたこと。また、その他、会費収入寄付収入についても、大口会費納入、大口寄付などにより、予算を大幅に上回ったことなどが報告された。
 併せて事務所移転に伴う事務用品の購入などによって予算を上回る結果となったことや、物販が好調であるため、商品仕入れ経費は予算を上回ったことなどが報告された。
 以上の報告の後、議長からは、両議案について一括して質問等を参加者に求めた。
 参加者からは、「ばんえい支援関係」の項目にある「レース協賛・写真展他」などの内容の詳細についての質問や、ばんえい支援を強化すべきではないか、という意見が述べられた。
 これに対し、事務局からは、議案第1号で報告された写真展やトークショーなど、競馬場内外に於ける様々な活動が展開された由、説明がなされると同時に、予算は余裕をもって計上されているため今後も予算が決算を下回る状況が考えられるが、ばんえい支援についても引き続き尽力する旨、説明がなされた。
 これらを含め審議の結果、第1号議案事業並びに第2号議案決算報告は満場一致で承認された。

第3号議案 平成25年度監査報告の件
 議長が、この議案について監査人に説明を求め、監査人梅村智秀氏から監査の結果、適正に処理されていることが報告された。

第4号議案平成26年度事業計画(案)の件
 議長が、この議案について事務局から説明を求め、事務局から、25年度の反省を生かし、大口寄付などにより生じた財政的余裕を活用し積極的に事業を展開することなどの説明が行われた。
 出前授業について、参加者から、十勝管内全域での実施を求める意見が述べられ、事務局は、予算などと照らし合わせつつ実施区域を検討している旨、説明すると共に、今後は全域での実施も理事会などで検討することを約した。
 また、他参加者から、出前授業の実施校が個人的繋がりで選定されているので、大規模に公募し、多数の場合は抽選で選定するなどする方が良いのではないか、との意見が述べられた。
 これに対し、事務局から、公募については関係機関を通じて公募したり、教育関係者の研修会などで説明を行ったりなどして広く実施校を募っており、個人的繋がりで選定していることはないことが報告された。
 重ねて、参加者から、出前授業の内容について、パターン化した授業を行っているのではないか、騎手や調教師による授業などを実施してはどうか、などの意見が述べられた。
 これに対して、出前授業の内容などについては理事会などで検討、承認されているものであり、今後も会の総意として実施して行くとの説明が理事から述べられた。
 参加者から、ばんえい支援事業について、厩舎関係者からの依頼に応じるなど実施体制が「受け身」ではないか、との意見が述べられたが、事務局は、今後の理事会などでこれらについては検討する由、回答した。
 参加者から、ホームページ上のブログの内容について、事業報告が主だが、事業実施前の告知記事も掲載して欲しい旨、要請があった。
 これに対し、事務局は、現在、理事会などでホームページの改修について討議がなされていること、また、近々、改修についての委員会などを立ち上げる予定があることが報告された。
 参加者から2月に実施された馬学セミナーについて賛辞が述べられ、26年度も同様のセミナーの開催を希望する意見が述べられた。
 これに対し、馬学セミナーの実施を担当した柏村理事から、26年度も海外からの講師を招いてのセミナーを計画中である由、報告がなされた。
 参加者から会員が集うイベントの実施を希望する由、意見が述べられ、事務局は、今後の理事会で検討することを約した。
 以上のような審議の結果、第4号議案は満場一致で承認された。

第5号議案平成26年度収支予算(案)の件
 議長が、この議案について事務局から説明を求め、事務局は、これに対し、平成26年度決算報告で報告されたように資産が増大したため、本年度は積極的に独自事業を実施したいとの提案がなされた。
 参加者から、4月発行の会報に「馬耕の実施」について触れられていたが、事業予定に記されていない、との指摘があったが、馬耕の伝承などについては現時点で具体的な経費などが算出できないため「その他」として経費を計上している由、説明がなされた。
これら審議の結果、第5号議案は満場一致で承認された。