7月2日 上美生中学校出前授業

 大変遅くなりましたが、7月2日の出前授業についてご報告申し上げます。

 今年で3年目となった芽室町立上美生中学校での出前授業。当会出前授業の中では唯一の中学生対象授業ですが、この日は、3年生・社会科特設授業として2時間目から4時間目まで計3コマを使った授業に取り組みました。
 授業プログラムは例年とほぼ同様、以下のように実施いたしました。
  2時間目 座学「ばんえい競馬と十勝 ~開拓から共に歩んだ馬~」(歴史・公民)
  3時間目 体験学習(観察、運搬体験)
  4時間目 まとめ学習(学習のまとめと発表)

 2時間目、当会・旋丸専務理事による座学では、馬を切り口として歴史・公民などで学習する北海道開拓からの戦後機械化の歴史や経緯を学習してもらいましたが、3時間目は、それら歴史を担った馬達の能力を実際に馬車に乗って体感。更に、これらの授業について、生徒各自が考察を深めるために、4時間目は社会科担当の山崎先生の進行で、まとめの学習が行われました。
 上美生中学校は小規模校であるため、この日、授業を受けた3年生は8名と少人数でしたが、それだけに、体験学習も、まとめ学習での発表も、各自、じっくりと時間をかけて取り組むことができ、例年にも増して充実した出前授業となりました。
 また、今年も、授業やばんえい競馬についての感想や意見をレポートとして提出してもらいました。中学生ならではの率直な提案や、素朴なだけに手厳しい意見など、競馬関係者にとっては見えにくい「足元」を照らす意見も多く書いてもらいました。それらを我々は真摯に受け止め、ばんえい競馬について今一度、しっかりと考えて行きたいと思っています。

[以下、上美生中学校3年生の感想の一部]
1.「ばんえい競馬と十勝」の講座でわかったこと
 ・馬が色々な用途で活躍していたこと。
 ・高度経済成長により機械化が進み、馬が不用になってしまったこと。
 ・ばんえい競馬は普通の競馬と違って、昔、馬が生活で使われていた名残が残っている歴史的なものだとわかりました。
 ・馬が減ったのは昭和40年で、それまでは十勝にもたくさんいたことがわかりました。

2.「体験学習 ~競走馬と触れ合おう」でわかったこと、感想
 ・馬でも、あせもかくし、風邪もひくし、お腹もいたくなるのだと知りました。
 ・たづな一本で馬を繰っているのがすごいと思った。
 ・かなりの重さの物でも動かせること。
 ・今と違って昔は砂利道だから安定感がない所を重いものを引っぱったのがすごいと思った。

3.「ばんえい競馬」についての意見
 ・ばんえい競馬はタダのギャンブルではないから、歴史を残す大事な役割があると思います。
 ・黒字が保てるなら存続に賛成です。赤字を継続していたら財政がやばくなるから、あまりよくないと思います。
 ・とかちむらが結構目立ちにくいので、もう少し目立つようにした方が良いと思う。
 ・色々な学校や施設など馬との交流の場を広げて、ばんえい競馬に興味をもってもらう。
 ・上美生だけではなく他の学校や保育所などにいって、馬のことを知らない人に伝えて欲しいと思った。大変だと思いますが。

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ふれあい体験の後は、馬文化やばんえい競馬についてのレポートを一生懸命書いてくれました
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[「上美生中だより」にも掲載していただきました]
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