10月6日 馬学セミナー「ばん馬と共に出来ることⅢ」開催

全国乗馬俱楽部振興協会の補助を得て、ばん馬の多様な利活用を目的とした「ばん馬と共に出来ること」も、今回で3回目。過去2回は、ばん馬を核とした商品開発というテーマで、講義やワークショップを行ってきましたが、ばん馬を、より深く知った上での商品開発を考えよう、ということで、「ばん馬騎乗体験会」も実施。ワークショップの前に、「おびひろ動物園」の馬ふれあい舎で、ばん馬にまたがってもらいました。

参加者の大半は乗馬経験者でしたが、それでも、体重1000キロの大きな馬に乗るのは初めて、という人がほとんど。毎回、このセミナーに参加してくれている帯広農業高校の生徒たちも、平素乗っているサラブレッドとは全く違う雄大な馬体に「可愛い~」「でか~」などと声をあげ、すっかり魅了された様子でした。

そんな感激を胸に刻み、後半の「ばん馬を活用した商品開発」のワークショップに臨んだ参加者ですが、実際に大型馬の魅力を感じた後だけに食品や観光商品などのアイデアも豊富に湧き出て、賑やかなグループ討論が展開されました。

最後は、このセミナーでもお馴染みとなった講師の若杉清一氏の指導の下、グループで出されたアイデアの発表を行いましたが、回を重ねるごとに「ばん馬をテーマとした商品」のアイデアも多角的になり、参加者みんなが楽しめるセミナーとなりました。

 

9月25日 帯広 森の里小学校で出前授業実施

十年以上に渡って当会出前授業を受け入れてくださっている帯広市・森の里小学校で、今年も4年生を対象に馬の出前授業を実施いたしました。

コロナ以降、ばん馬の出張について、ばんえい振興室からの許可が未だ下りないため、今回も当会所有ポニー・エクレアでの授業となりました。

例年のごとく4年生を対象に、まずは教室で社会科「北海道開拓と馬」の授業を。かつて北海道のみならず世界中で活躍していた馬車・馬橇や、農耕・馬搬の場面などの写真を見ながら、往時の人々の暮らしと、それに関わった馬達について学んでもらいました。

教室での、この授業の後は、お待ちかねの「馬とのふれあい体験」。前述のようにポニーのエクレアを使っての授業でしたが、その名の通り最初はエクレアに直に触って、その手触りや体温を実感。「柔らか~い」「あったか~い」と歓声をあげて大喜び。その後は、これも最近の出前授業の定番となった「馬の食べない草当てクイズ」にチャレンジしてもらいました。

いつもは、我々が用意した10種類ほどの草の中から「馬が食べる草」を選んでもらうのですが、今回は趣向を変えて「馬の食べない草」を選んでもらうことに。自分たちで選んだ草をエクレアの口元に差し出し、エクレアが食べなければ見事正解!!   正解できずエクレアが食べてしまっても、それはそれで「食べてくれた!!」と子供たちは喜ぶので、正解、不正解いずれでも皆が喜ぶ楽しいクイズとして大好評を得ることが出来ました。

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9月18日 芽室南小学校で出前授業実施

昨年から当会「馬の出前授業」を実施している芽室町の芽室南小学校。今年は、当会「馬耕プロジェクト」などで活躍してくれている蛭川さんが忙しいお仕事をやりくりして駆けつけてくださったので、ふれあい体験の時間は、蛭川さんと愛馬・桃姫による「馬車体験」となりました。

勿論、体験の前の一時間は、しっかりと教室でお勉強も。とは言っても、今年の授業は理科「草食動物と肉食動物」ということで、動物たちの写真を見ながらの楽しい授業。写真にもある通り、元気いっぱい手を挙げてたくさん意見発表をしてくれました。

そして、迎えた馬車体験の授業は……。小学生5人が乗れば満員の小さな馬車でしたが、それだけに迫力満点。桃姫が少し走っただけで、みんな、そのスピード感にワクワク。

今年も大好評の出前授業となりました。

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9月13日~10月17日 馬文化祭り「懐かしの草競馬展」開催

例年、この時期に帯広競馬場で行っている馬文化祭りですが、今年は「懐かしの草競馬」と銘打って、十勝の草競馬の歴史をたどる展示会と体験会を実施いたしました。

展示については、帯広競馬場スタンド中央にある当会の掲示板を活用。ばんえい競馬の原型とされる、馬同士を綱引きさせた「ケツ引き」の珍しい写真や、ポニーばん馬、トロッター競馬など、かつて十勝各地で行われた草競馬の写真を展示。併せて、十勝のほとんどの市町村で行われていた平成の開催競馬一覧表なども掲示しました。

また、掲示板の前に設置したショーケースには、放浪の馬絵師「畠山廬山」が描いた「ケツ引き」の絵画や、草競馬大会で進呈された優勝トロフィーの現物などを展示しました。

令和6年に開催された「第60回鹿追町競ばん馬競技大会」を最後に、十勝管内の草競馬は消滅してしまいましたが、そんな懐かしい草競馬に感慨を深くする地元のファンの方々や、珍しそうに写真や記念品に見入る観光客など、様々な人々が興味深く観覧してくださいました

 

 

 

 

9月1日 馬耕イベント開催 於:さらべつポニーファーム

当会が長年推し進めてきた「馬耕技術伝承プロジェクト」ですが、ノースポールステイブルの蛭川氏を始め、最近では、多くの方が馬耕・馬搬に真剣に取り組んでくださるようになりました。

さらべつポニーファームのオーナー・原山路子氏も、そのお一人。昨年からは同ファームで、馬耕・馬搬・馬車の体験会を開催。当会も、その支援をさせていただいています。

本来開催を予定していたのは前日8月31日でしたが、生憎の荒天で、一日延期。しかし、この延期が功を奏して、当日は雲ひとつない快晴となりました。そんな明るい空の下、蛭川さんと桃姫コンビが馬耕を披露。続いて行われた馬耕体験では、参加者が次々にプラウ操作に挑戦しましたが、「見ているのとは違って、なかなか大変でした」「右にプラウが逸れた時は、右にプラウを倒さなくてはいけなくて、感覚的に難しかったです」など、参加者は、馬耕の難しさに苦戦しながらも、しかし、実に楽しそうな表情で感想を語ってくれました。

その他、馬搬実演やポニーとのふれあい体験、そして、なぜかロバ君まで飛び入り参加して観客を楽しませるなど、内容盛りだくさん。爽やかな夏の終わりの一日、馬と、馬での作業に、参加者全員が充実した時を過ごすことが出来ました。