9月23日(水・祝)、東京世田谷のJRA馬事公苑で「愛馬の日」のイベントが行われました。
ふだんは馬術競技が行われる場所ですが、毎年勤労感謝の日には「愛馬の日」として、供覧(馬の演技)やポニー競馬のほか、全国の伝統馬事芸能が披露される一大イベントが行われます。ばんえい競馬は、伝統馬事芸能の1つとして、2年に1回エキシビジョンを披露することになっているのです。
今年のばんえい十勝ブースは、メインアリーナ前という絶好の立地。ここで、馬といっしょに馬運車で運んできたじゃがいもと玉ねぎを売り、ばんえいのPRをします。十勝平野に行くと、畑にどーんと作物の入ったコンテナが置いてあるのを見かけますが、それがそのまま世田谷にあると、やっぱりインパクトありますよね~。
そのじゃがいもや玉ねぎを、レジ袋にこれでもか! と詰めたものを500円で、ゆでたじゃがいも2個にバターを乗せたほっくほくの「じゃがバタ」を100円で、と、このご時世に安い値段で売るとあって、地元の主婦の方はエコバックまで準備して買いに来ていました。
このじゃがいもを率先してゆでていたのは鈴木邦哉調教師。小林長吉調教師がじゃがいもを袋詰めしたり、大橋調教師夫妻が販売をしたりとファンサービスに努めていました。お手伝いした我々も、手を真っ黒にしながらじゃがいもや玉ねぎと格闘していたのですが、そうするうちにメインアリーナでは、ばんえいのエキシビジョンイベントが開始。
販売があるためブースを離れるわけにもいかず、背伸びしてアリーナのほうを見ると、人だかりの向こうに、馬にまたがった山本騎手の姿が見えました。おそらく、山本騎手と安部騎手がパドックのように馬にまたがって1周し、そりをつけて、アリーナに作られた障害を越えてみせるパフォーマンスを見せたようです。馬はシクノヘプリンスとトカチオーザですね、たぶん。
(ちなみにこの障害、その後子どもたちが砂山として遊んでいましたので、写真はそのときのもの。パフォーマンスのときの写真が撮れずにすみません。)
その後、山本騎手、安部騎手もいっしょになってブースで販売をしたり、呼び込みをしたりしていたんですが、両騎手にとってはもう1つ、大きなイベントがありました。
今年の「愛馬の日」イベントが天皇陛下のご在位20年慶祝行事として行われたこともあり、天皇・皇后両陛下が来臨されていたのですが、ばんえい代表として天皇陛下からお言葉をいただくことになっていたのです。
これもわたしは見られなかったんですが、後で聞くところによると、山本騎手と安部騎手が天皇陛下が歩かれるグリーンカーペットの脇に控えていて、おつきの方がばんえい代表として山本騎手を紹介すると、天皇陛下は「そうですか、ばんえい競馬はテレビで見たことがあります」とおっしゃったそうです。
若いころは乗馬をたしなまれ、馬好きでおられるという天皇陛下ですから、ばんえいにも興味をおもちだったんですね。
山本騎手はというと、カッチンコッチンでお返事したそうですが(笑)。
それから、1日数回、ミルキーとシクノヘプリンスにまたがれる「ふれあいコーナー」も開催。子どもばかりでなく大人もOKとあって、じゃがバタの列にも負けない長蛇の列ができていました。
なお、ばんえいブースでは、「リッキーハウス」「ばんばショップ」で扱っているばんえいグッズの販売もしました。ばんえいキティ、大人気だったそうですよ。
この日はとても暑い日で、調教師さん方、騎手さん方、そして馬たち、とても大変だったと思いますが、とても楽しいイベントになりました。
(KYOKO)