2月17日第2回馬学セミナー(石狩)を開催

 今回の馬学セミナーは、2部構成とし、第1部は札幌観光馬車で御者をされている渡部一美氏をお招きし、「御者のお仕事」と題したトークショー、第2部は、ばんえい競馬応援企画として、当日実施された第38回黒ユリ賞を中心とした場立ち予想会をおこないました。
 札幌では春から秋にかけ市内中心部を観光幌馬車が運行されています。ご覧になった方も少なくないと思います。この馬車は40年近く前に先代の社長が開始したもので、渡部さんは二代目の御者として活躍されています。おそらく、馬車の御者を本業としている人は、日本広しといえど、渡部さん以外には殆どおられないのではないでしょうか。
 2階にある特別席でおこなわれたトークショーでは、本会の斎藤友香会員が聞き手となり、観光馬車の写真映像を映写しながら、渡部さんからいろいろなお話をうかがうことができました。
 お父さんの跡を継いでラーメン屋さんを営んでおられた渡部さんが、ラーメン屋の客として来ていた先代の社長に誘われ御者になったという異色のキャリアを持つ方です。たまたまお店が移転せざるを得なくなったとき、ラーメン屋はまたいつでもできるが、これを逃すと御者には一生なれないだろうと思って御者の仕事につかれたといいます。
 それまで馬に触ったことさえなかった渡部さんですが、今では相棒の銀太君とともに札幌の街の風物詩となっています。トークショーでは、御者として働くまでの猛訓練、思わぬトラブルのあれこれなどを軽妙にお話していただきました。
 質問コーナーでも参加者からいろいろな質問が出され、渡部さんが丁寧にこたえてくださいました。第1部の参加者は約20名と少し寂しかったものの、終始和やかにおこなうことができました。
 先代の社長は、渡部さんをスカウトするとき、「御者は幸せをもたらす仕事だよ」といったそうです。札幌の街で馬車と銀太君を見た人はみんな笑顔になりますが、これがまさに幸せをもたらすことだと実感すると渡部さんはおっしゃっていました。
 第2部は会場を1階の馬券発売所に移しておこないました。Aiba石狩には古くからの熱心なばんえいファンもおられ、なごやかな雰囲気で予想会をおこなうことができました。
 今回の馬学セミナーin石狩の開催にあたっては、Aiba石狩様にたいへんお世話になりました。末尾になりましたが、改めて深くお礼申し上げます。

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