10月15日 全道祭典ばんば1歳馬決勝大会協賛

 全道から草ばん馬のチャンピオンが集う全道祭典ばんば1歳馬決勝大会が帯広競馬場で開催されました。未来のスターがデビュー前にファンに、その雄姿を披露する大会。当会も生産者支援の一環として、昨年から協賛金を出して応援させていただいていますが、今年は、更に協賛金を増額して、ばん馬の生産をバックアップしています。

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10月1日、2日ばん馬まつり協力

 今年で10年目を迎えた「ばん馬まつり」。当会も実行委員のメンバーとして、例年通り3つの事業を実施し、開催に協力させていただきました。
1.装蹄実演……同まつり第一回目から実施している人気コーナー。ミルキー号に協力してもらって、古い蹄鉄を外すところから削蹄、新しい蹄鉄を作って装着するまでの全工程を見ていただきました。10年もやって、皆さん、飽きないかしら? というスタッフの心配は完全な杞憂。今年も、多くの人たちが、迫力ある装蹄実演に見入っておられました。
 2.馬体講座……これも第一回から実施している事業ですが、今年、このコーナーに協力してくれたのはキング号。馬の歯の形などの説明では、口元に手を当たられるなど、馬にとっては迷惑なことも多かったはずなのですが、講座開催の30分間、じっと佇んで協力してくれました。
 3.キーホルダー作り……親子で楽しんでいただくために当会が開く「ばん馬工作コーナー」ですが、今年は、ばん馬の形のキーホルダーを自由にデコレーションしてもらいました。毎年、人気沸騰で材料が売り切れてしまう同コーナー。今年こそは、とスタッフが奮起して昨年の1.5倍の材料を用意しましたが、それでも、開催両日とも昼過ぎにはやっぱり完売。嬉しい悲鳴をあけながら対応した2日間でした。

【装蹄実演】
装蹄実演に協力中のミルキー
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たくさんの観客が装蹄作業に見入っていました
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焼いた蹄鉄をカナトコの上で整形
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【馬体講座】
キング号の協力を得て馬の体についてお話ししました
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本物の馬の頭骨を使って、馬の歯や馬具について説明
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【ばん馬キーホルダー作り】
今年も、たくさんの皆さんに「ばん馬グッズ作り」を楽しんでいただきました
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出来上がったカラフルなキーホルダーの数々
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9月2日~26日ワーキングホースフェスティバル開催

 今年度の「馬文化祭り」としてワーキングホースフェスティバルを開催いたしました。昨年同様、「働く馬」をテーマとし、パネル展と馬耕デモンストレーションを実施ましたが、今年度は更に、これらを楽しんでいただくために、パネル展では「働く馬クイズ」を、馬耕デモンストレーションでは収穫物の試食をご用意。
 クイズには136名ものご応募をいただき、正解者126名の中から抽選で100名の方々にマグカップなど賞品を郵送させていただきました。
 また、馬耕デモンストレーションでの試食は、3種類のジャガイモ料理を来場者に提供。このジャガイモは、昨年、同イベントで馬耕した畑=馬耕農園で育てたもの。馬耕を見て、馬の力を借りて作ったジャガイモを食べて……と、目と舌で馬耕を体感していただきました。

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7月29日 帯広市に「ばんえい競馬健全化に向けての意見書」提出

 前号でもお伝えしましたように、当会は、未来永劫に継続可能なクリーンばんえいを目指し、様々な努力を惜しまない所存です。その第一歩として、表題の意見書を7月29日、帯広市市役所秘書課にて当会理事長・三宅陽一が市長宛に提出いたしました。意見書文面は以下の通りです。

 

帯広市
米沢則寿市長様

2009年、ばんえい競馬は、存続の危機にさらされながら帯広市の英断により辛うじて、その命を繋ぐこととなりました。爾来、十年の年月を経て、ようやく同競馬は黒字転換に成功、全国的な注目を集め、日本の馬文化基地としての位置も確立しつつあります。これも主催者である帯広市の関係者の多大なる労苦の賜物と感謝申し上げます。
しかし、また、こうした、ばんえい競馬の繁栄は、地元・帯広市や十勝はもとより、全国のファンの支えがあってこそのものであることは言うまでもありません。
今般の不祥事は、そうした多くの人々の好意や信頼を幾重にも裏切り、ばんえい競馬の存在を根底から揺るがす重大事です。当会は、馬を愛し、ばんえい競馬に代表される馬文化を支援する人々の集まりですが、そんな熱烈な支援者からも、失望の声や落胆の声、中には同競馬の廃止を訴える声までがあがっています。
こうした全国の悲痛な支援者の声を受け、以下の意見を提出いたします。

ばんえい競馬健全化を実現するために最も有効であるのは、主催者の競馬関係者への厳然たる姿勢、これに尽きると思われます。二度にわたる不祥事は、いずれも一般社会では当然であるルールを守れない、という一部競馬関係者の社会常識の欠如によるものです。
これらに対し、帯広市は毅然たる態度で臨み、不正を根絶していただきたいと心ある市民・ファンは例外なく望んでいます。
刑法の例外規定で実施されている公営競馬にあって、調教師・騎手・厩務員など厩舎関係者のみならず、馬主など関係者にも「高いモラル」が要求されます。そうした中で、例え法に直接触れないことであっても、多くの人々に疑念を抱かせる行為には厳正な処分を下していただきたいと切望するものであります。

また、今後に向けても、厩舎関係者のみならず、馬主など、ばんえい競馬に関わる全ての人々を対象に、内規の整備や公平かつ厳正な処分体制の確立を進めていただきたいと考えます。

更に、これらの競馬施行についての基本的ルールや職業モラルを定着させるための、関係者への教育の場を設けることも提案いたします。平地競馬とは異なり、教育機関を持たないばんえい競馬において、ルールの徹底、モラルの醸成は急務であり、無知によるルール違反の防止のためにも教育が必須であることは当然です。当会としても教材の提供など支援は惜しまない所存ですので、一日も早く教育プログラムを確立いただきたいと考えます。

最後に、不正防止の基本的姿勢として、主催者には経営者としての高い意識を持ち、厩舎関係者が生活苦から不正に誘惑されることがないよう配慮されることを望みます。

帯広市は、既に様々な角度から、これら厳正化に向けての取り組みを実施されておられますが、帯広市単独では困難な点も多々あることと承知しておりますので、上記の要望につきましては、地方競馬全国協会など関係団体にも意向をお伝えいただきたく、併せて要望いたします。

以上、世界で唯一、また、郷土の誇りである「ばんえい競馬」が、その素晴らしい歴史的文化的価値に似つかわしい健全な姿に一日も早く成長することを切に願い意見書といたします。
以上

とかち馬文化を支える会  理事長  三宅 陽一