ばんえい十勝inスパーキングナイター報告

9月6日(日)、川崎競馬場にばんばがやってくる! ということで、「ばんえい十勝inスパーキングナイター」に行って参りました。

17時過ぎに競馬場に到着。川崎の馬券もやりつつ、ばんえいのイベントにいろいろ参加してきました。
まずは我らが矢野理事とグリーンチャンネルでおなじみのタレント立花優美さん、中山・林両騎手のトークショー。
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やっぱり、林騎手のギネス級!? の身長には、どよめきが起きますね(笑)。先日のJRAジョッキーデーで、JRA中館騎手と、林騎手が並んだときの話で、「こーんなですよ!」としゃがんで見せる矢野理事。まぁ、中館騎手は152cm、林騎手は191cmですからね…。

矢野理事にばんえい競馬の難しさを聞かれた林騎手、つい「障害できざんでいかないといけないんですけど…」と専門用語を使ったところ、矢野理事が「今、『きざむ』という言葉が出ましたが、ばんえい特有の言葉なんで説明していただけますか、中山騎手」と話を降り、中山騎手はさすがにベテランらしく、「障害に向かうときには、馬を何度か止めて、力をためてやらないと越えられないんですけど、それをきざむと言います。馬場が軽いときなんかは止めなくてもすーっと行けちゃうこともありますけど、だいたいは止めてやらないと越えられないです」と説明。中山騎手は頼れるお兄ちゃんという感じですね。
トークショーが終了してからも、中山騎手と林騎手はずーっとサインに応じていました。

川崎の平地レースを挟んで、矢野理事の実況? いや解説? いや応援? をバックに、中山・林両騎手によるデモ走行(馬はトカチダケとシクノへプリンス)。川崎競馬場のコースをそのまま使用したため、障害がなかったのが残念ですが、両機種は観客に見せるためか、2頭ともけっこう何度も「きざんで(止まって力をためること)」ました。

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その後、矢野理事と立花優美さんの銀河賞予想をからめた予想トーク。の、後ろで、我らが斉藤修顧問が、普通に予想紙を配っていました。この手作り感がばんえいらしい、というところですね。

銀河賞発走の前に、内馬場でばんばとふれあえるというのでそちらに向かいました。
ミルキーが来ているというので、鼻先くらい触らせてもらえるかな、と思いきや、なんとばんばにまたがって撮影OKというではないですか! もちろん、子どもに混じって列に並びました。

ミルキーとシクノヘプリンスがいたのですが、わたしはシクノヘプリンスに乗せてもらいました。
わたしは9年ほど乗馬をやっているのですが、ふだんはサラブレッドに乗っているので、ばんばにまたがるのは初めて。

ばんばの背中って、こんなにあったかくって、やわらかいんだ!
サラでも裸馬に乗ったことはありますが、それに比べたら安定感があるし、やわらかい座り心地でした。
写真を撮ってもらおうとしたら、ちょうど銀河賞発走。みんなビジョンに意識が向いてしまったので降りるに降りられず、図らずも馬上からの観戦となりました。だいぶゼイタクだったかも…。

ふだん、川崎競馬で馬券を楽しんでいるらしいおじさんたちも、中山騎手と林騎手に「応援すっからよ!」「オマエ、いつか武豊越えるぞ!」なんて声をかけていて、ほほえましくも楽しめた1日でした。

                  (会員のKYOKOさんにレポートをお願いしました)
この日トークショーに参加された立花優美さんがブログで報告されています。
http://ameblo.jp/yumi-tachibana/entry-10338062039.html

※次回、関東には9月23日馬事公苑に行く予定です。決まりましたらブログでご案内いたします。

マスターズカップ!写真その3

レースが終わり、騎手の記念写真です。疲れ切った顔に「みなさん、笑ってくださーい」との声がかかると、皆川騎手が「みんな疲れてるんだべや!!」と。それで爆笑。そして見事笑顔の写真です。
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主催者である当会からはビール一ケースが顧問の斎藤修氏から渡されました。
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久田先生、「みんなで飲めや。」なんて言って渡したから、「なーにかっこつけてんのよ!」と言われて爆笑。
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馬もキングファラオを選び、かなり本気度の高かった久田騎手。
何においても本気で「勝ち」を狙いに行く方です。
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ファンに感謝の挨拶を述べていました。
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こんな素敵なレースを見せていただいて、騎手の方々には心から感謝です。
みんなの嬉しそうな顔!
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本当に、涙が出るほど嬉しくて、楽しかった。先生方は大変かもしれませんが、また企画して多くの方に見ていただきたいと思います。ご協力いただいた先生方、ばんえい十勝主催者の方々、サポートして下さった方々、本当にありがとうございました。
                                   (斎藤)

マスターズカップ!写真その2

大変遅くなりましたが、8月16日に行われたばんえい十勝マスターズカップの写真その2、レース編です。
レース結果・動画へのリンクはこちらから

先頭を行ったのはハマナカキングの服部騎手。
第2障害は2番手につけていた、中島騎手のアカネオーカンが行く!騎手に一番時間的に近い中島騎手が攻めます。
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しかし先頭はキングファラオ久田騎手。
最初に障害を降りて独走です。強い強い。そのまま勝利をあげました!
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2着は服部騎手のハマナカキング。正面で先生の顔がほとんど見えずにごめんなさい…(>_<)
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3着、皆川騎手オレワスゴイ。
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4着、田上騎手イーグル。
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5着、金田騎手フレイムスワロー。
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6着、中島騎手アカネオーカン。
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7着、岩本利騎手ハヤテショウリキ。ああ、岩本先生だけレース写真が撮れなかった(>_<)
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8着、西康幸騎手ギンガオーザン。
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9着、金山騎手ビッグファイヤー。前日、乗りこなすのが難しい馬だとおっしゃられていました。
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10着、カネサリュウ三浦騎手。
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正面からレース写真を撮る場合、競走に支障がないようにとカメラマンは横に動いてはいけないのですが、このレースはエキシビジョンだったからよかったのかな…でも真剣勝負だし。
みんなのレース写真を残してあげたかったのですが、残念。また機会を作って撮りたいです。
                                    (斎藤)

リッキーハウス出店予定

リッキーハウスは各イベントに出店しています。
現在決定している各イベントについてご案内いたします。

9月2日 東士幌輓曳競馬大会
9月5・6日 釧路大漁どんぱくまつり
9月6日 第3回十勝牧場まつり(十勝牧場)
9月6・7日 帯広の森「ねんりんピック」会場
9月12日 帯広刑務所の帯広地区矯正展

なかなか競馬場で買うことが出来ない!という方。
特に、釧路の方、ぜひいらしてくださいね。
                            (斎藤)

未来の帯広競馬場デザイン・コンクール審査結果報告

大変遅くなりましたが、8月20日に開催いたしました『未来の帯広競馬場デザイン・コンクール』の審査についての報告をまとめましたので、皆様にご報告申し上げます。

なお、この報告と、他作品についての集計、および市民賞の集計結果は、来る9月4日、帯広市市長とばんえい振興室長に提出いたします。
市民からの意見が、ばんえい競馬の新時代誕生の基盤となることを祈りつつ、理事長と私・旋丸が丁重に手渡す予定です。

『未来の帯広競馬場デザイン・コンクール』審査会での意見の要約

[総体として]
いずれも良く練られた作品であり、順位を決めるのは難しい作業であった。作品を大きく分けると、「観光重視型」、「農業と食育重視型」、「商業施設重視型」に大別することができるだろう。また、テーマとして与えた「未来」という言葉のとらえ方から「近い未来=現状改善型」と「かなり先を見据えた未来=理想追求型」に分けることもできる。これらの考え方の違いや価値観が、審査員の意見が分かれた原因であったと思われる。

[選考の方法]
グランプリと準グランプリの選考について、当初、「経済効果」、「市民の集まる可能性」、「十勝らしさ」、「環境に優しいか(エコ)」、「観光的価値」、「実現可能性」、「予算的問題」などの視点で個別評価(採点)し、それを合計した総合点で決めることも考えた。しかし、もっとざっくりした総合評価一本で決める方がむしろ公平であろうとの考えに至り、グランプリと準グランプリの順に議論を交えながら決定することとなった。ただし、最終的にはグランプリと準グランプリの優劣差は小さく、順位をつける作業は極めて難航した。

[各作品について]
【グランプリ】「未来のばんえい・帯広競馬場構想」帯広畜産大学ばんえい研究会について
この作品は、「観光重視型」「現状改善型」に分類されるだろう。特に観光拠点構想、物産展、屋台村、バリアフリー、照明設備、宿泊施設、シャトルバス運行などは、学生さんが足繁く競馬場に通った中で生まれた発想であろう。また、馬車の運行や堆肥販売、騎手・調教師との交流会など、ばんえい競馬の魅力を伝える方策はいずれも具体性があり、近未来の構想として実現可能な具体的提案が数多く含まれており、その点が高く評価された。
特に、空港からの直通バスや宿泊施設については実現を強く望む声があった。

【準グランプリ】「未来の帯広競馬場」十勝馬事振興会・青年部について
「農業と食育重視型」、「理想追求型」に分類されるだろう。十勝の基幹産業である農業を全面に打ち出し、競馬場に教育委員会とも連携した「教育ファーム」の機能をもたせる構想は注目に値する。
また、帯広競馬場が十勝馬匹組合から現在の十勝農協連へ引き継がれた歴史的経緯をみても、農業と馬(ばんえい競馬)の組み合わせは、十勝らしさを最大限に生かしたものであり、十勝の住民からも広く支持される構想ではないかと考えられる(市民賞の受賞)。
 さらに、物産展やミニ動物園、公園、イベント誘致などの具体策は実現可能性の高い提案であろう。

【佳作3点】
(1) 「最強の集客施設」河口晋一氏について
「商業施設重視型」に分類される河口氏の作品については、経済性(競馬場の賃貸料を賄う点)と集客性で高い評価を得た。しかし、商業施設に重点が置かれており、それらがばんえい競馬と分離する可能性や、十勝らしさやばんえい競馬の魅力を発信する上での弱点を指摘する意見も出され、最終的に評価が分かれた。
(2) 「とかちの真ん中・帯広競馬場」上田ヨセフ氏について
「農業と食育重視型」に分類されるだろう。畑の運営や馬耕を前面に打ち出した作品であり、十勝の歴史をつたえるコンセプトは貴重な意見である。その他、温泉施設や馬とのふれ合いコーナーやスポーツジム、ファミレスなど複合施設的要素のほか、競馬場周囲に夏はジョギング、冬は歩くスキーのコースを設けるなど、市民と密着した競馬場の姿が描かれている点も好感が持たれた。しかし、もう一歩踏み込んだ具体的デザインの提案を望む声が聞かれた。
(3) 「命を担う本拠地確立化プロジェクト~Food Life ばんえい~」夢希摑について
典型的な「農業と食育重視型」、「理想追求型」に分類されるこの作品は、農業青年グループならではの発想であろう。特に「食育重視」の視点に若者の感性がうかがわれた。十勝の強みである「農業」と十勝の歴史の中で活躍した「馬」を組み合わせるコンセプトは、グランプリ作品や上田さんの作品にもみられるもので、未来の帯広競馬場の姿を考える上で、重要なキーワードになるであろう。
また、箱物に偏りがちな発想とは一線を画したこの作品は、低コストでの実現可能性という点でも高く評価された。しかし、具体的な馬の活用または競馬場の特徴を生かすという点で明確なデザインが示されておらず、僅差で入賞を逃した。

[まとめ]
 今回のコンクールで感じられたことは、未来の競馬場をどのようにするかというコンセプトの作成は、市民を巻き込んだ議論を経て、遂行して欲しいということである。3年前のばんえい競馬存廃問題で、帯広市一市で開催することになった背景には「全員参加型」のキーワードがあったことを忘れてはいけない。未来の競馬場を語るとき「観光重視型」、「農業と食育重視型」、「商業施設重視型」のいずれにするかという大きなコンセプト作りは、経済性を重視しすぎることなく(企業提案重視ではなく)、是非、市民を巻き込んだ議論に発展させていただきたい。そして、5年後、10年後、そして50年後に評価される未来図(理想追求型)を描いて欲しい。