6月13日 人材育成事業「グランドワーク講習会」

「人と馬の共生プロジェクト」の人材育成事業の一環として、表記の講習会を実施いたしました。「グランドワーク」とは、馬に乗らずに馬とのコミュニケーションを図る操作のことですが、今回は、馬との関わりの基礎を学んでもらうために、グランドワークなどの熟練者である原山路子氏に講師を依頼。原山氏の牧場とポニーをお借りしての実施となりました。
育成対象の学生2名と、ふれあい動物園ボランティアスタッフ1名、計3名が受講した講習会の1講座目は座学。約2時間にわたり、馬と人との感覚の違いや馬へ制御の知識など、馬に関わる者が日頃認識していると思われがちな事柄を丹念に洗い出し、「無意識の意識化」によって、より確実に、より人と馬の負担を軽くして馬を操作する、という観念を学んでもらいました。

 ↑ 実際の頭絡や、リードを使っての学習

午後からの2講座目は、野外での実践。こちらもびっしり2時間、1講座目で学んだ観念を思い描きながらポニーをリード(引き綱)で操作することを実践しました。受講者は全員、乗馬経験者なので、馬を曳く事には慣れているのですが、ひとつひとつの行動を意識し、ポニーの気持ちを汲み取りつつ無駄なく人と歩調を合わせて歩かせるのは、思いのほか大変な作業のようでした。しかし、それだけに、「目から鱗が落ちる」というような感覚に全員、大満足。収穫の多い講習会となりました。
これらの講習会は、更に続け、レベルの高い技術の学習機会を育成人材に提供する予定です。また、厩舎関係の若手人材も近々、参加予定です。

↑ 前進や方向の指示についての指示の出し方を教える原山氏
 ↑ 実際にポニーを曳いて、今まで無意識に行っていた行動を確かめつつ、馬を操作する練習