10月13日 馬文化体感展「特別対談講演」開催

 9月20日から10月末まで帯広競馬場内で開催された「馬文化体感展」の一環として、特別講演を実施いたしました。開拓時代から昭和40年代まで、生活のあらゆる場面で欠くことのできなかった馬。そんな馬と人の親密な生活を体感してもらうのが「体感展」の目的でしたが、この講演では「獣医師の目から見た昔日の人と馬の暮らし」と題して、獣医師の立場からモータリゼーション以前の馬たちの姿を語っていただきました。
 長年、臨床の場で活躍された北海道獣医師会名誉会員の橋本民雄獣医師と、同じく獣医師である三宅陽一当会理事長、そして、進行役を兼ねて当会専務理事の旋丸巴の三名での座談会形式とした同講演。帯広競馬場2階ファンルームの大型画面に働く馬たちの写真を映し出し、これらを見ながらの診療秘話や、乗馬体験、ばんえい種牡馬とサラブレッドの半血馬の競技会での活躍など多彩な話題に、参加者は興味津々、真剣にお話に聞き入っておられました。また、後段の質疑応答では参加者からも、昭和30年代の馬の活躍振りや血統の紹介、十勝の馬事情などについて、活発な発表や質問がなされ、活気あふれる講演となりました。
なお、この講演の一部は、馬文化新聞に掲載し、次回、会報と共に、会員の皆様にお届けする予定です。

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10月5、6日 「ばん馬まつり」で3事業展開

 新生ばんえいとなって以来、毎年実施されているこのお祭りも、今年で7回。例年1万人以上を集客し、帯広競馬場最大のイベントに成長した同祭りですが、当会も実行委員会の一員として、今年も以下の3つの事業を担当しました。
1.オリジナルばん馬キャンドルづくり
 木製マグネット、手ぬぐい、ネームプレートなど、毎年、ちびっこのみならず、おとなの方にも人気を博している「ばん馬グッズ制作ブース」ですが、今年は「キャンドル作り」を体験してもらいました。球状のキャンドルにパラフィン粘土を貼り付けて作る「ばん馬キャンドル」は、簡単だけど、意外に奥が深い! ということで、熱中する人が続出。途中、席が満杯となって、急遽、後の時間の予約を受け付ける事態も。予想以上の大人気に、スタッフ一同、嬉しい悲鳴をあげました。

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2.日本の職人技「装蹄実演」
 第1回「ばん馬まつり」から、ずっと続けられている装蹄実演。そろそろお客様も飽きるのでは……という我々の心配をよそに、今年も大勢の観客に囲まれての実演となりました。帯広競馬場厩舎地区で開業する千葉装蹄所の皆さんが、ミルキーの装蹄を手際よく披露。蹄鉄を外し、削蹄し、新しい蹄鉄を合わせ、装着……という一連の作業のひとつひとつに感嘆の声があがる盛り上がり方。同装蹄所の千葉社長の解説にも、皆さん一様に、興味深そうに聞き入っていらっしゃいました。

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3.楽しい「ばん馬の馬体講座」
 こちらも第1回目から続く人気イベントですが、今年は、森田獣医師がご多忙ということで、当会の旋丸専務理事がピンチヒッターとして登板。馬の触り方から、写真や実際のハミを提示しながら馬体についての解説を行いました。

 その他、今年は、当会が毎年実施している「ばんえいリトル・ダービー」も、ばん馬まつりで実施する予定でしたが、厩舎内で馬の感染症が発生したため、防疫の観点から本年度のリトル・ダービーは中止することとなりました。

特別講演に是非、ご参加ください

 現在、帯広競馬場内で開催している「馬文化体感展」ですが、そのメイン・イベントとして、下記要領で、特別講演を実施いたします。
 長年、獣医師として活躍された橋本民雄先生と、同じく獣医師である三宅陽一当会理事長との対談形式の講演。機会化以前の馬と人の暮らしを、楽しく語ったいただきますので、皆様、是非、お誘いあわせのうえ、ご来場ください。

                記

特別対談講演「獣医師から見た昔日の馬と人の暮らし」
 日時:10月13日(日)10時~
 場所:帯広競馬場2階 ファンルーム
 出演:橋本民雄氏(北海道獣医師会名誉会員)
    三宅陽一(元十勝獣医師会会長、とかち馬文化を支える会理事長)
     
十勝で獣医師として長年活躍された橋本民雄先生と、元十勝獣医師会会長の三宅陽一当会理事長が、機械化以前の馬と人の暮らしについて、対談形式で講演していただきます。写真展で駄付されたドサンコたちが力強く競馬場内をパレード。開拓時代から、人々の生活を支えた、その姿を肉眼でご堪能ください。

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9月10日 啓西小学校・競馬場で収穫作業

 当会もお手伝いし、5月から帯広競馬場の調教場で畑でジャガイモ、枝豆、ニンジン、ヒマワリを栽培していた啓西小学校3年生ですが、夏場の除草などの作業を経て、収穫の日を迎えました。
啓西小学校から徒歩で競馬場に到着した児童たちは、まず枝豆の様子を観察。持参した画用紙に丁寧にスケッチした後は、いよいよ収穫。水はけの悪い畑ですが、馬糞堆肥の効果と、先生方の補助のお陰で、どの作物も昨年以上の収穫量がありました。収穫後の枝豆の試食には当会スタッフも招待されましたが、事業が目白押しの時期だったため断腸の思いで辞退。冬の出前授業での再開を約束して、子供たちとお別れしてきました。

十勝晴れの秋空の下、収穫を楽しむ児童たち
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収穫前の枝豆をスケッチ
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馬車運行 好評の内に終了

 帯広競馬場と百年記念館を結ぶ夏季限定の馬車運行をはじめて3年目。本年度は、帯広競馬場前観光施設「とかちむら」の全面的支援を受けて、夏休み期間である7月27日から8月24日までの毎週土曜日、計5回、リッキー・ミルキーによる馬車の運行を行いました。
 百年記念館と競馬場の片道2キロ程度の道のりを30分程かけてポクリポクリと進む風情ある道行。帯広の夏の風物詩として定着しつつあるこの馬車ですが、今年も好評の内に無事終了いたしました。

百年記念館前から発車する馬車(写真撮影:三宅陽一)
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