7月13日 講習会「ばん馬と共に出来ることⅡ」開催

全国乗馬俱楽部振興協会の支援を得て毎年開催している当会講習会ですが、昨年、好評を得た「ばん馬と共に出来ること」の第2回目を開催いたしました。

今回は、ばん馬を利活用した地域振興の一環として観光商品の開発をしよう、というテーマで行いましたが、まず、宝島旅行者の雨宮さやか氏による「ばん馬のチカラを『ウリもの』にするために」と題した講演を実施。単なる思い付きではなく、ばん馬の魅力を商品にするための具体的なステップが紹介されました。

その後は、お馴染みとなった地域振興のプロ若杉清一氏の指導の下、各班に分かれて「ばん馬商品開発」のためのディスカッション、そして、各班の発表という前回同様のワークショップを行いましたが、いずれの班でも活発で楽しく、夢ある意見が飛び交い、最後の発表会でも「キッチン馬車」など、ユニークで、しかし、現実味のある案が多く発表されました。

また、今回特筆すべきは、従来も参加してくれていた帯広畜産大学の学生さんの他、帯広農業高校の生徒さん達も大挙して参加してくださったこと。若い世代が馬に興味を持ち、かつ、馬と共に社会を活性化して行ってくれるのは、本当に嬉しく、また全国の馬関係者からも注目を集める意義深い講習会となりました。

7月12日 十勝家畜共進会後援

今年度も、十勝の家畜共進会、馬の部の後援をいたしました。

あまり知られていないようですが、近年、農用馬(重種馬)の生産頭数は減少の一途。平成6年には8000頭を越えていた生産馬が、令和6年には900頭を割るという深刻な事態に陥っています。

農用馬の活躍の場である「ばんえい競馬」も、この状態が続けば、存続の危機を迎えることは火を見るより明らかです。

生産頭数の減少は、生産者の高齢化や市場の動向など複雑な要因が絡み合っているため、容易に打開策が見いだせるものではありませんが、そんな現状を改善するためにも、当会は微力ながら生産者支援を続けていきたいと考えています。

今回は、同共進会参加の馬生産者全員に参加賞を提供。微々たる支援ではありますが、会員の皆さんから生産者へのエールとしてお届けいたしました。

6月13日 帯広市立清川小学校で出前授業

巨大校・南町中学校から一転、今回の出前授業は農村部にある小規模校・清川小学校。今回授業を受けた児童数も、3年生6名、4年生9名のみ。……とは言え、数が少なくても、元気なことは他行に負けません。今回も、2時間目・3年生「草食動物と肉食動物」、3時間目・4年生「北海道開拓と馬」、4時間目・3,4年生「馬とのふれあい体験」というスケジュールでしたが、どの時間でも、子どもたちは活発に授業に参加してくれて、有意義で楽しい出前授業となりました。

特に、4時間目の「ふれあい体験」では、子どもたちのパワー炸裂。今年も、ばんえい振興課の方針で、ばん馬の出動はかないませんでしたが、小さなポニー「エクレア」でも、十全に授業を楽しんでくれたようで、馬の好きな草を当てるクイズでは、自分が選んだ草をエクレアの前に差し出し、「結婚してください!!」とお願いする児童も。みんな笑顔で、馬や歴史について学べる時間となりました。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

5月16日~18日 馬車・馬耕・馬搬勉強会開催

当会「馬耕技術伝承プロジェクト」の一環として、今年も勉強会を実施いたしました。

お馴染みのノースポールステイブルで行われた今回の勉強会。1日目は馬車、2日目が馬耕、そして3日目は馬搬と、馬による牽引作業をフルコースで体験・学習・研究するという本格的な勉強会。では、馬持ち込み参加者も多く、元ばんえい競走馬からポニーまで様々な体格の馬が参加し、各人各様、各馬各様のスタイルでの作業技術を楽しく模索、研磨していました。

2015年に取り組みを開始した「馬耕技術伝承プロジェクト」も今年で10年目。当初の目標「指導者育成」の段階から参加していただいている蛭川徹氏が今や馬牽引技術指導の第一人者に成長。蛭川さんの指導を受ける人々や、その人々の指導を受ける人々……と、確実に馬牽引技術が伝承されつつあります。資源を食い尽くすだけの機械化文明に慣れきってしまった我々ですが、本当の意味での豊かさを考えさせられる勉強会でもありました。

4月27日~5月27日 おびひろ動物園にて「ばん馬の歴史展」開催

おびひろ動物園での、ばん馬2頭の導入を受けて、当会では同動物園で「ばん馬の歴史展」を開催。機械化以前、ばん馬が人と共に働いた時代の貴重な写真や、当時の馬具、蹄鉄などを展示。また、かつての馬文化を記した馬文化新聞なども配布し、ばん馬と人の歴史を体感していただきました。

おびひろ動物園の冬期閉鎖が終わる4月27日からゴールデンウイーク終了の5月6日までは、動物園センターで大規模展示を行い、その後は、入場者が気軽に訪れることが出来る入場門横のビジターセンターに会場を移した「ミニ展示」を行いました。

いずれの期間も、老若男女、年齢を問わず、多くの方々が訪れ、ばん馬が活躍した時代に想いを馳せていらっしゃいました。

 

 

5月7日からは、ビジターセンターでミニ展示