公開質問状の回答

先日ブログでお知らせいたしました、帯広競馬場の位置する北海道11区の衆議院議員選挙立候補者にお送りした、ばんえい競馬に関わる公開質問状の回答を公開いたします。

回答を頂いた候補者(五十音順・敬称略)
・石川 知裕
・中川 昭一
・渡辺 紫

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石川 知裕候補者
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貴会の活動に心より敬意を表しますとともに、ご質問について次の通り回答致します。

        記

1. ばんえい競馬は地域にとって有用であるか否か。

有用である。
今や、ばんえい競馬(商業的に)が存続しているのは十勝・帯広のみである。
昨今の娯楽の多様化に伴い、ばんえい競馬の財政的な側面が厳しいことは周知のことであるが、開拓以来「馬」と共に十勝が、北海道全体が歩んできたことは忘れてはならない事実である。その証拠に、ばんえい競馬のみならず「十勝馬唄」のような生活に根ざした民謡も生まれている。そのような背景を考慮した場合、後世に北海道の歴史を伝える上でも有効と考える。

2. 地域活性化のために、ばんえい競馬をどのように活用すべきか。

商業的なばんえい競馬は、帯広のみでの開催である。
しかし、十勝管内そして北海道内各所で、村祭などの折に輓馬が開催されていることに鑑みて、時期を限って岩見沢・北見など移動開催を行うことで地域振興の一助となるのではないかと考える。

                           以上

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中川 昭一候補者
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1. ばんえい競馬は地域にとって有用であるか否か?

A. 有用
 存廃問題が出ていた3年前、市長が存続の最終決断をするに至った経緯の中で、市長に助言をさせて頂き、存続に向け尽力をさせていただきました。
 やはり、長い年月をかけて発展してきた北海道十勝の馬文化の歴史そして北海道遺産である、ばんえい競馬の歴史を後世に伝えるために、十勝の観光資源の一つとして、他の観光資源と連携を取りながら十勝観光の象徴としてのばんえい競馬に携わっている方々と共に力を合わせて残して行きたいと考えている。

2. 地域活性化のために、ばんえい競馬をどのように活用すべきか、具体的にお答えください。

A. 「ばんえい競馬」は世界中を見回しても帯広にしかないのです。この観光資源としての優位性をもっと上手に利用し、もっと積極的に海外の観光客を呼び込む戦略を立てるべきだと考えています。また受験の際、縁起が良いという理由で「ばんばの蹄鉄が欲しい」と言っている受験生がいました。ばんば関連のグッズは、売るための戦略を練れば、飛躍的に売り上げが伸びる可能性を秘めていると思います。
 また、「ばんえい=ギャンブル」というイメージを少しでも払拭する為に、馬券の販売は一切行わない「ファンサービスデー」のような日を作り、すこしでも親子が競馬場に来やすい環境を作るのも手ではないでしょうか。多くの子供達が、ばん馬とふれあい、楽しむことが出来れば、この十勝にばんえい競馬がある意味が更に増すと思っています。

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渡辺 紫候補者
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 貴会の日ごろの活動に心から敬意を表します。
 ばんえい十勝は、多くの市民のみなさんのばんばという馬文化、開拓の歴史を残して欲しいという熱い思いが重なり合って存続されたと考えています。存続に向けての議論が行われた07年度のばんば系の子馬の生産は、約2,400頭といわれており、十勝だけでなく全道で生産されております。全道のばんば系、ばん系種馬の結接点としてばんえい十勝があり、お祭りばんばの全道大会やちびっ子ばんば、ホーストレッキングなど馬にかかわる様々な取り組みが行われればと考えています。
 競馬法はその収益の使途を、畜産の振興、社会福祉の増進、医療の普及、教育文化の発展、スポーツの振興及び災害の復旧のための施策を行うのに必要な経費の財源に充てると定めており、その維持のために福祉の財源を投入することは想定していません。したがって、公営ギャンブルとしてのみ生き残りをかけるのは、言下の経済情勢、余暇の多様化などのもとで難しいものがあると思っています。
 ばんえい十勝は、北海道・十勝の馬文化、開拓の歴史の結節点として有用であると考えます。
 同時に、全道のばんば系、ばん系種馬の結接点として多彩な取り組みが行われるならば、全道からの集客に寄与し地域の活性化に役立つものと考えます。